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音楽/芝居/カードゲーム。平日は配っています。

「smart citizen」という言葉は、吉田ヨウヘイ自身が語る、
超管理社会のことなのだが、そこで生きる市民は、どんな顔を浮かべるか。
そんな意味が、この言葉には込められているような気がする。

ときに起き、ときに傷つき、ときに呆れながら、
このアルバムに登場する人々はなにか最後に確信めいたものを掴んでいる。

それは、もしかしたら、本当に「smart」なものなのかもしれないと。
僕が考えているのは、自らの経験や知識をもって、
絶対と相対の狭間を移動する、その綱渡りを自覚して笑う人々。

ただ、世の中の事象に振り回されるだけでいいのか。
わずかな確信をいだいて、生きていけないのか。

吉田ヨウヘイは、知識でもって、自らを使ってそれを証明してみせた。

日本のインディミュージックがなにを起こしたか。
もう、シャムキャッツもミツメもceroもいらない。

今年、ずっと聴き続けた、この都市で生きる決意表明。

自らの地元にこもっていたなら。
ずっと家でカードゲームやTVゲームをしていたあの友達たちと一緒に、
こんなアルバムを作れただろうか？

三十路過ぎのおっさんどもが出したこのアルバムを、
電気GROOVEを通り越した意味不明性と、
インターネット発のジャージークラブなんてものまでサウンドに落としこんだ先鋭性と、
一宮への愛執溢れる土着性を秘めたこのアルバムを、

2014年のヒップホップ豊穣の海の中での最高傑作としよう。

ただ、今があればいい。
この海と、太陽と、綺麗な君と、音楽があればいい。

爆発するようにラフなドラム、
疾駆するギターと。
最後のダンスビートじみた曲は最高。

WAVVESを超えて、beat crusadersを超えて、
僕たちはここに来た。たとえVaporwaveのジャケットのように、
既視感あふれるものであったとしても。

夢と希望のロック。

結局、これを超える衝撃はなかった。
JAM CITYの新曲以外に、この、
見事に宗教的で、無人のダンスビートに、動かされるダンスミュージックはなかった。

僕にとってこれはラスコー・チャペルなのかもしれない。
あるいは世界が変革されたあとの都市の光景なのかもしれない。
不気味な高揚感、DJとしてぎりぎり流せない、独立した作品性。

HER RECORDSはnight slugsの亜種で終わらないで欲しい。
彼らは、なにかを掴みかけている。

templesがHorrorsと同じく、
さまざまな過去を参照するバンドであるとしたら、
この1stアルバムは、Horrorsの1stよりも高く飛べているので、
今後が期待である。

この資質を持って、他のジャンルにタッチしていけば、
それはいつか、
JAKE BUGGにはない、ロックという音楽のアンテナとしての
役割を果たすんじゃないか。
そこまで考える。この音楽の先に何があるのか見てみたい。
そして、サイケは普遍なり！と、この痛烈なメッセージを、
遠い国の、全く売れなかったバンド、
The Black Holliesにも届いて欲しかった。
まだあいつら生きてるかな？生きてたら日本きてよ。一緒に。

どちらかと言えばEDM的な方向ではなく、
だけどEDMのようにヘッドバンガーできて、
今のポピュラーダンスミュージックを代表できるもの。
chromeoよりも、もっとdisclosureみたいに夢中になれるもの。

それがこのアルバムだった。
過去のヒット曲を完璧なアッパーハウスに仕立て上げ、
最大公約数の人々を躍らせるスーパーグループ。
もっと評価されても良かった。てか、忘れてるっしょ！？


EDMなんて言葉が完全に滅んでもいい。
banvoxと、duck Sauceが生き残るなら。

期待値のみでこの順位。

以下、syrup16gを単なる再結成にしないために、
五十嵐隆が聞くべきバンド/ラッパー　↓

waniwave
james blake
RYHE
how to dress well
tofubeats
eliott smith（今ここらへんやるべきだよ！）


いいか、日本をかえろ。日本人すべての意識を洗脳しろ。
かえてくれ。かえてください。
そして、日本のモリッシーになってください。
お願いですから。


そして、何より、お願いですから、

もっと僕を、助けてください。

嘘でしょ。って感じ。


まさか、ハードコアな意匠を全く崩さず、
ロカビリーや、さまざまなジャンル（なんかトラップっぽいギターのハネ方もあった！いや！絶対！聞いてないと思うけど！）を食べて、
ついには「LOVE」すら語りだす始末。
いやーびっくりです。
お前らこそがパンク。

音を維持するために「謎」が必要になるなら、
「謎」を維持するために、すべてから隠れなければいけない。

そしてそれを脱ぎさり、フィジカルな世界に出るには、
「信用」がいる。あなたたちを「信用」すること。

そんな、シンプルで雄弁なアルバムタイトルをつけた、
インターネットの深層にいたthe xxとでも言うべきデュオの、
地上波初お目見えアルバム。
鴉の鳴き声がこだまする「Crow」もすごいが、
ホラートラップともいえる「Dry」の気持ち悪さに戦慄した。

人間はどうしてここまで切実になれないんだろう。

人を愛することだって、人に殺意をもつことだって、

ここまで切実なはずなんだ。

光の加減によってその人間の印象をがらりとかえてしまうPVのように、
切実さの絶対値は同じでも、照明の当て方では光にも闇にもなる。

今トムはリヴァーブを脱ぎ捨て、歌のみで、世界で最もその「絶対値」の最大量をたたきだせるヴォ−カリストになった。疲れる？でも、
君があの人に夢中になってるとき、俺はこんな音を聞いてるんだよなあ。この切実さに要があるから。