BUGS IN THE ATTICのカイディが参加しているのが決定打となって購入しましたが、期待を全く裏切らない素晴らしい仕上がりでした。どの曲も好みドンズバですが、あえて言うならFACEがボーカルをとっている「Lose It」が一番好きです。簡単につくってるようで、実はものすごく計算してるんだろうなー、と思います。歌いこなしてるボーカリストの皆さんはすごいと思います。

初夏にダダはまりした一枚です。ボーカルをかなりいじっているので、暑苦しくなく、季節的にもマッチしたんだと思います。基本的に男性ボーカルって苦手なんですけど、これは全く抵抗なく聴けました。むしろ、女性ボーカルだったらダメだったかもしれません。どことなく切なさの残る「Oddysey」、ボーカルスタイルが曲調にぴったり合っていた「New World」は特によく聴いていたお気に入り曲。

ものすごく綺麗な歌モノがたくさん詰まっていた一枚です。和楽器を適度に散りばめていたのも新鮮でした。「Chocolate」はトラック自体も、ボーカルも、切なさが上手くにじみでていて一人で聴いている時はウッカリ泣いてました。このアーティストは絶対に名前で損していると思います。派手な印象受けて聴かず嫌いしているひとも多そう。（私もそうだった。）

オリジナルも入っていますが、それもさることながらカバー曲の選曲とアレンジが秀逸。中でも「ENGLISH MAN IN NEW YORK」は麻薬のような中毒性があって、本当に何度も何度も聴いていました。青木カレンて、別に熱唱系ではないと思うんですけど、なんか聴いてしまうパワーがあるなぁと感じます。ただ、それは彼女の声質や歌唱法に合った楽曲においてのみ、に限られる気はしますけど。

ヒットしたデビュー作ではいまいちピンと来ず、今作もなんとなく敬遠していましたが、あまりにもジャケが好みだったので聴いてみたら大ヒット。静謐なのにどことなくキュートというか、妙な華やかさがあるというか、そのバランスがとても良かったです。聴く時はなんとなく北欧（フィンランドあたり）の風景が浮かんでしまう一枚です。