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人の命の価値は皆同じだけど、逝去して4年も経つ今もなおこのような作品が制作されるJ Dillaという人物の過去・現在・未来の存在は、やはり音楽界にとってとても大きなものだったと痛感させられたと同時に、オーケストレーションの旋律はこの上なく琴線を揺さぶられるなと思った一枚。

音楽を聴くということにおいて、ボーカリストという存在に対して特に注視していませんでしたがこの人は別格です。豪華プロデューサー陣の影響も大きいですが、R&B/ソウルアーティストとはまた違った吐息や息継ぎの官能美が前作より更に濃厚になった気がします。「Beauty」はほんと最高。

『Another Late Night』を含めてこのシリーズに外れはありませんが、この作品はZero 7と並ぶくらいの最高傑作。“深い夜の物語”というテーマの通り‘静’なる音を基調としていますが、しっかりと抑揚をつけた曲構成で一枚のアルバムとしての完成度も◎。ピークにBjork「Joga」を持ってくるあたり憎いですね。

OutkastのBig Boiに見出された、王子(Prince)までもが賛辞を送るシンガーソングライターのデビューアルバム。音楽に対して寛容的になってきて大正解。ちょい前はメジャーシーンだからってだけで敬遠してましたが、こんな作品に出会えるんだからほんと良かったです。Saul Williamsのドープポエトリーからモータウン風ソウル、ロック、R&B、カントリーなどを採り入れた、まさにOutkast節な折衷的ポップ。

ミルウォーキーの10ピース・ファンクバンドのデビューアルバム。Curtom Studioで録音されたということを抜きにして、この疾走感、タイトかつファットなドラム、黒汁たっぷりなリズムセクション、ソウルフルな悶絶ボーカル。。。こんな現行バンドがいたとは驚き。カーティス好きは絶対聴くべし！

J Dilla亡きデトロイトの現在をリアルに担うプロデューサーの通算5枚目。この人のビートコンダクトは作品を出す度に洗練されて、幅も広くなってる気がします。今作品も「Give The Drummer Sum」で垣間見れた生演奏風味のドラムを多用していて、Black Milk独自のバウンス感が満載。ネタ重視だけでなくビート重視なところの彼が好きです。

やはり彼がアルバムを出したら聴かずにはいられません。そしてハマってしまわずにはいられません。音のアレンジや作風はその都度変わっても、ソングライティングセンスがここまで長年ぶれないアーティストってそういない気がします。今作品も全くハズレなし。来年は機会があったら見たいなー。

何だかんだ言ってチャドとファレルのリズム感の具現化はやはりすごいと思います。キャッチーなメロディー奏でられて、万人がノレるようなアルバムを作るってそう出来ないと思います。好みで欲を言えばもう少し音の粗さが欲しいかな。「God Bless Us All」が個人的に好きでした。

今回はアルバム通して今ひとつもの足りない感があったけど、Phonteの声とNicolayのアーバンかつ温かみのある音の相性は相変わらず抜群。2008年は残念だったけど、「Fight For Love」あたりでグラミー獲ってほしいな。

Dr.DreやKanye Westらも大賞賛するバージニアのベテランプロデューサー、Nottzのソロデビューアルバム。ゲストが超豪華なのに加え、バウンス感の効いたビート、9th Wonder的なソウルネタ使い、デトロイト的な無機質感など作風の幅の広さにやられました。欲を言えば「Cars」みたいのもっと増やしてほしかったな。