Groove Cruise / twitter
「ハウス飽きたかも」とか思っちゃったどうしよう

ただの4つ打ちに飽き気味な僕にもこの手がありました、R&B仕込みのメロディアスなUKファンキー。最新のクラブトラックが聴ける（と錯覚させてくれる）商業ヒットアルバム。

時代が見落とした傑作。Diddyじゃなきゃもっと褒めてただろみんな。DrakeとKanyeを褒めるならこれも褒めろよ。3分の2くらいでいいから。

2011年全米チャートにおける最大のサプライズヒット「Pumped Up Kicks」を産んだ一発屋（今のところ。いやずっとか？）。しかしキラーチューンのはずのその一発ヒットがアルバム中一番地味ってどういうことじゃ！

優秀なNu Discoユニットと思っていたけれど、忘れた頃に出たこの1stはそんなディスコテイストも十分活かしつつ、インディー感覚の4分ポップソングとして優秀な曲揃いでした。これはもっと話題になってほしかった。

あんまり売れたから春ぐらいに買っておいたけど、気が付いたら全世界でアデーーール（←デビルマンが変身するときのデビーーールと同じアクセントで）。産業エレクトロで埋め尽くされたヒットチャートの、隙間に眠っていた需要を全てかっさらった結果の2011年年間ベストセールス。その数字が恥ずかしくない内容なら選ばざるを得ないですよ。

リリたんは何をやってもついてく気になりかけてるが、この分だと「駄作だけどファンなんで買いました」とか書く日はまだまだ遠そう。この人がガガ・ビヨンセと同じかそれ以上のスーパーアイコンだと日本でも気付かれる日とどっちが近いことやら。

実はこの人のラップしてる時の声の出し方があんまり好きじゃないんだが、ここまで世界観というかスジ通しまくりで活動してるラッパーもいないよなあ。こういう音がアンダーグラウンドじゃなくてバカスカ売れまくってるということが素晴らしい。

Chromeoを見てなんて時代錯誤なとか思ってたら二人ともトークボックス使いでしかも日本人って。今回の2ndで初めて存在を知ったけど、存在してることを知っただけでも嬉しすぎた。

2010年暮れのアルバムだけど2011年になってから買ったので入れる。改めて聴いてみるとたった10曲でこれだけの引き出しの多さ、そしてシンガーとしての力量も充分以上。10'sをどう駆け抜けていくか楽しみな逸材。

2010年のAVEX移籍盤が出たことが既に驚きだったので、あれが臨終前の最後の輝きかと思ったら2年連続でアルバムが出るとは！それだけでも儲けもんだったけど、初期の90's R&Bマナー溢れるスムースさが戻ってきてたのがさらに嬉しかった。お願い誰か買ってあげて。