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13 'til Infinity!

Wu-Tang Clanアルバムデビュー20周年記念の年にGhostfaceが再びそのアイデンティティーを確立せんとする、というソロ10作目。そのやり方ってのが、RZA監修のマフィア物＆ホラー・オカルトチックなストーリーと、Adrian Youngeのマカロニ風味もある生演奏トラックに乗って…というのが最高。「ゴーストフェイス・キラー」なんて名乗ってる奴がやるべきカッコイイことがすごく出来てるな！。

フリージャズなドラムブレイクを回しまくるドラムンベース…略してドラムブレークンベース？！。上モノはほとんどニヒルな音響のみで、超クール。

ラッパー引退宣言していた鬼才がカムバック！。ブランク期間になぜか習得したドラム演奏を軸にしたぶっといビートと、コラージュ感満載のサンプリングによるアナログ・ローファイなトラックに、どぎついギャクセンスなラップ＆スキットが面白ファンキー。場所わきまえずスマフォいじるのに夢中になってる奴らにキレまくる「Gadget Ho」は2013年のハイライトの一つ。

Wu-Tang Clan影の実力者がボストンの個性派コンビとのコラボで主役級の大立ち回り。トラック群がビッグビートって言える程な派手さ加減なのも意外な良さ。

Rebel MC率いるレーベルCongo Natty、久しぶりのアルバムは高速ブレイクビーツとラスタファリアニズムという信仰対象に忠実な、ド真ん中ラガジャングル＆ドラムンベースのトライアンフ！

カ！。もはやビートレスなものまである、ド渋ループ中心のトラックに囁きのような抑えたラップ。それらが過去作よりさらに徹底してて、引きの美学で桁外れな凄みを演出。ハードボイルド。

ファンキーでウォンキー、ウニョウニョなアシッドにポヨンポヨンのポルタメントも健在なLandstrumm氏の新作は、ベースミュージックを通過した音の太さが嬉しい。

4 Heroの片割れMarc、まさかのManix名義でReinforced Recordsからリリースなアルバムは、プレDNB期のレイヴィーでアップリフティングかつキャッチーなハードコア・ブレイクビーツを今っぽいスピード感で再現した「過去に生きるっても、期間限定しすぎだろ！」と歓喜必至な内容。レッミビーヨファンタジ〜！。

メンバーが一人抜けてトリオからデュオになっちゃったTanya Morgan、2人になってからは初のアルバム。全曲手がける6th Senseのトラックは全体的にアトモスフェリック、クールでハッピー。MC2人もよりキャラやラップのコンビネーションが際立ってるのは良い結果。何だか久しい感じの楽しさで、逆に最近のヒップホップはシリアスぶってんのが多いんだなってことを再確認。

トリップホップも20年経ってこんな風になったのかという感慨。Vessel他複数のアーティストによるコレクティヴのアルバムでグルーヴのスタイルは様々だけど、世界観はディープな統一性あり。ブリストルなんでもう「地域観」とか「土地観」って言い換えた方が良いかも。